エンリコ・マシアス
「あるメロディーの旅」
(Voyage d'une mélodie)

エンリコ・マシアスが2011年3月に出したアルバムがこの「Voyage d'une mélodie」です。 前作のアルバム「La vie populaire」から実に5年ぶりです。
2008年にはスージー夫人に先立たれ、いろいろな思いがあったことでしょう。 このアルバムの主旨はエンリコ・マシアス自身のルーツをたどる旅のように思えます。 現在の自分すなわちフランス人から始まり、アラブ人、ベルベル人、セファルディム、 アシュケナージムと遡り、最後に原郷のユダヤ人にたどり着くという壮大な旅路です。
それは、マシアスが堪能なフランス語とアラビア語以外に、旅を豊かにするために、 カビル語、ラディノ語、イディッシュ語、ヘブライ語の得意な歌手が応援協力し、 このアルバムに参加していることからもうかがえます。
1961年にフランスで歌手活動を始めてから、半世紀という長い歳月が経っています。 50年の歌手生活を記念し、また自分を見つめ直して出したアルバムと言えるでしょう。

お宝探しの旅


エンリコ・マシアスとイディール
曲名:Snitra
マシアスが初めてベルベル人の言語であるカビル語で
アルジェリア出身の歌手イディールと一緒に歌います。


(作成:2011年09月25日)
(更新:2013年06月25日)